クレステッドゲッコー、和名ではオウカンミカドヤモリである。
王冠のようなまつげのような突起が特徴。
壁を登るタイプのヤモリ。水の中にいるのはイモリ、サングラスはタモリ、ああ、そっちのイモリは美幸です。
世の中には爬虫類が苦手な人もいるでしょう。
そんな人は、画面から離れて薄目で見るといいです。
爬虫類に手を「出してしまった」理由
これは私が1人暮らしを始めてから、ある程度生活が落ち着いてきた時。
実家では6才の頃からずっと猫を飼っていたので、生き物の気配が無い1人暮らしが物寂しく……この持て余している「愛情の向け先」としてペットを飼いたいと思うようになって。どう?これが人間のエゴである。
賃貸の大家さんにペット飼っていいか確認すると、「鳴き声がうるさくなくて、壁とか傷めない子だったらOK」とのこと。
ふむふむ……
そもそもワンルームなので犬や猫は最初から選択肢に無い。
ハムスターはお別れがあまりにも早くて辛い。
アクアリウムはまだちょっと早い。(これもハマると沼)
文鳥……!文鳥はどうだ……!
うさぎ……にしても部屋が狭すぎる。
カメレオン飼ってみたいな……
モルモットかわいい……かわいい…………
あれこれ考えながらペットワールドアミーゴをぶらぶらしていたら、目が合っちゃった。
まつげがかわいい!!!!店員さん教えて教えて!!!触るとヒンヤリモチモチ!!!!飼い方!!飼い方もっと調べよう!!ケージ買わなきゃ!!!!ごはんは虫?全然オッケー!!!!!!!!わ!!まだこっち見てる!!!!!!!!!!
とはいえその日はそのまま家に帰って、あらためて爬虫類について調べ、環境を整えられるか熟考。
そして先にケージを作って温湿度が大丈夫そうか確認して、いざお迎え!生体の値段は1万5千円ぐらいだったかな。
クレステッドゲッコーの飼育環境
クレステッドゲッコーはニューカレドニアの固有種。とはいえ日本に出回っているのは日本で繁殖された個体。
寿命は15年くらいあるらしい。
暖かい湿った森の木の上で過ごしている感じかな。
日本の四季とは全然違うので、必要な装備を揃えよう。
・ケージ
ほとんど床を歩かないので壁の高さのあるもの、そしてメンテしやすいように前開き、そして鑑賞しやすいガラスケージ、ということでGEXのグラステラリウム3045を購入。30cm×30cm×高さ45cmのケージ。
ペットショップでもこれを使っているところが多い。
疑似の葉っぱやツルも付いているので、それに掴まってうろうろしていることが多い。
・ライト
クレステッドゲッコーは夜行性なので紫外線ライトは不要。
私はケージをセットで購入したので最初からライトが付属してたけど、掃除する時ぐらいしか点けないねえ。あと写真撮るときにちょこっとだけ。月明かりとでも思ってくれ。
・床材
メンテしやすいようにキッチンペーパー~別途、水苔敷いたタッパーを添えて~
→見た目と湿度が気になって全面水苔変更
→拾い損ねたう○こ付近にカビ発生したので全面ウッドチップに変更
→コオロギと一緒に誤飲しちゃったのでマットに変更
こんな変移を経て、今はこの手の30cm×30cmのマットを敷いている。自由にカットできるし丸洗いできるから数回使える。
・温度調整
まごうことなき変温動物である。こっちが調整してあげなければならない。
適温は25度~32度と言われている。冬でも25度以上、夏でも32度以下。
なので冬場は暖突+パネルヒーターで上部と側面から暖め、それでも厳しい時はケージをスタイロフォーム(断熱材)で3面囲む。
夏は部屋ごとクーラーで24時間冷やしている。ペット様のおかげで人間も涼しい。
・湿度調整
できれば60度ぐらいをキープしたい。
これは床材を湿らせたものにするなり、1日に何回も霧吹きをかけたりする。
湿度が高すぎる事は問題無さそうだけど、低すぎると脱皮不全を起こしてしまう。壁に登れなくなったり、壊死したら申し訳ないので、何度も何度も霧吹きをかけている。
特に冬場は乾燥しやすい上に、ヒーターで追い打ちをかけているので朝晩の霧吹きは欠かせない。
素焼きのウェットシェルターも湿度調整にいいかなと思って、パネルヒーター前に設置している。
・ご飯
クレステッドゲッコーは雑食なので虫でも果物でも人口餌でも食べるとはいえ、これは個体による。
前まで食べてたのに急に食べなくなることもある。
私は5年くらいコオロギ+たまに果物を与えてたけど、最近は人口餌+たまに果物+たまにコオロギって感じ。
粉を水で溶いて作る。乾燥バナナとか米ぬかとかが配合されててフルーティーなかほり。スプーンで口元に持っていくとそのまま食べてくれる。かわいい
基本的にはお弁当カップに入れてケージの中に置いておく。翌朝食べ終わっているのでカップはそのまま捨てる。
コオロギは管理がわりと大変で、一瞬で崩れることもあるし、臭うし、鳴くし、ヤモリより手がかかってるじゃねえかと毎日毎日お世話してると、まあ湧いてくるんですよね、愛着。
自宅のコオロギは触れるけど野生のコオロギは触れない。
ちなみに昆虫の活餌はコオロギだけでなくデュビアとかレッドローチなんかのゴキ系、ミルワームやシルクワーム(カイコ)なんかの幼虫系と結構よりどりみどりだ。
・水入れ
これも個体による。
霧吹きの水滴を舐める子もいれば、水入れから飲む子もいると思う。
うちの子は水入れから飲むので置いている。これもグラステラリウムのセットに入っていたもの。
・診てもらえる動物病院
ここが一番大事。爬虫類を含むいわゆるエキゾチックアニマル、診れる病院は限られている。
何かあってからでは遅いのでお迎えする前に必ず調べよう。私は床材誤飲の時にお世話になったぞ!(のちにう○ことして排出)
日常のお世話の流れ
朝:水入れのお水交換、う○こ落ちてたら拾う、霧吹き
夜:う○こ落ちてたら拾う、霧吹き
ご飯はベビーの時は毎日、大きくなったら2~3日に1回。あんまり食べてくれなくて週1ぐらいの時もある。
床材は大体月2ぐらいで掃除する。ついでにガラス面も拭く。霧吹きの水垢はもうかなり頑張らないと落ちない……
あとはあまり触りすぎるのもストレスになりそうなので、毎日ちゃちゃっと持ち上げて全方位から目視確認、済んだらすぐ戻している。たまに手の上にう○こされる。あとやたらメガネに飛びかかってくる。かわいい
犬や猫と違って「ふれあい要素」は少なく、どちらかというと鑑賞向け……と言いつつ結構草の陰に隠れている事も多いし、「かわいい姿を拝めたらラッキー!」といった感じである。
まとめ~この記事の初めのほうに「爬虫類に手を出してしまった」と書いたな?~
あれは本心である。
最初に1匹お迎えしてしまうと、あの子もこの子もみんな飼いたくなる。
そして空調問題やご飯問題なんかもある程度クリアされているので、ハードルがぐぐっと下がる。
実際に、クレステットゲッコーを迎えた2か月後にレオパードゲッコー(和名はヒョウモントカゲモドキ)を気付いたらお迎えしており、その4か月後にはアカハライモリ、その1か月後にはベルツノガエルが家族になっていた。たまにタナゴとかをイモリと混泳させてみたり。
これ以上はいかん……!!いのちなんだぞ……!!!!
こらえてこらえてそれ以上増やすのはストップ出来ているが、未だにペットショップのエキゾチックアニマルコーナーはあんまりちゃんと見ないようにしているし、レプタイルズショーのような生き物即売会に行ってしまうと手ぶらで帰ってくる自信がないので行けない。
ああ、人間の意思は弱い。
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