社長、靴下にズボン入ってます。足首足首。
***
前回に書いたとおり、会社の営業が社用車ごとどこかに行ってしまっているので
納品や外回りは全部社長の自家用車。本来ぺーぺーが運転するところをシャチョに運転させて、助手席でただただ喋って過ごしている。わたしは6年くらいハンドルを握っていないペーパードライバーなのだ。楽でいいね。そのうち私が運転することもあるかもしれない。その際は、ぜひあなたの会社にご訪問させて頂きたく。交通安全!交通安全!
社長との車の中ではほとんど仕事の話はしない。いくつかの事項を振り返るだけで、あとは日常の話とか、メガネは二度おいしいとか、やっぱ最近の漫画で一番オススメなのはダンジョン飯ですねとか、ZINEを出したいとか、ちなみにZINEと同人誌の違いはよくわからない。日記とエッセイの違いは「配慮」があるかないかという話で落ち着いた。読み手に対してある種の配慮、たとえば“仕事のお客さんが私のこのブログを読んでくださっているから、このブログには社長の恥ずかしい話とか面白やらかしエピソードとかは書かないほうがいいよね”みたいな配慮だ。
いま私はこうやって日記みたいなエッセイみたいなものを書いているけど、ブログ自体は中学生の時から楽天ブログとかエキサイトブログやらmixiやらで書いていて。10年くらい前は大学ノートに手書き日記もつけていた。誰にも見せられない、何に対しても無配慮で、あまりにも赤裸々であまりにも酸っぱく、ウザくて病んでいて、微笑ましく忙しい日常を残していた。誰にも見せない前提の文章はありのままレベルが高い。彼氏と行った映画の半券とか貼ってたし、仕事の愚痴も人間関係の悩みも全部全部書いていた。その日記はしばらく置いていたが、もし私に何かあった時に誰かに読まれでもしたらと思うと心臓がバックバクになったので、一通りしっかり読み返してから可燃ごみに出した。資源ごみでリサイクルなんて考えられない。絶対に焼却処分しなければならなかった。
移動中はずっとそんな話をしている。
「さて……。」
お客さんのところに着いた瞬間に現実に引き戻される。仕事の時間だ。
まず、片付けなければならない事がたくさんあるね。次から次へと、把握できてない私たちが悪いのに、お客さんは私たちをあまり怒らない。ダンディで渋いお客さんは美味しいお店のコーヒーまで出してくれる。さわやかお兄さんは彼を探してくれている。ほっこりご夫婦は寒いでしょってファンヒーターとお茶でほっこりさせてくれた。
今日もたくさん助けてもらった。今までバックヤードで制作ばっかやってたけど、外に出るようになってから人のやさしさにたくさん触れている。事務所にも温かい差し入れを持ってきてくれる方もいる。本当にありがたい事が起きている。
一つずつやろう。一つずつ。


